The DyEing Art of Kappazuri at The Tolman Collection

2020.03.22(Sun)

Dear patient and wondering clients,



"The Times” which is the best way to refer to what we are up against at this moment, call first for flexibility, secondly for imagination, thirdly for patience and if one has any breathe left….luck.  Working for the compilation of a book that will be remembered at first because its author, Lucas Martineau brought it to fruition at the age of only 16, but there is no question in my mind that he will be given accolades for quite a long time. 



The book was to be launched at the Sogetsu Kaikan in a champagne reception befitting the occasion, and copies of it to be given as a present to those invited to the party.  Well the party, the champagne, and the free book still hold, and there is only one change - the venue !!!!  Now all this will take place at The Tolman Collection, in Shiba Daimon at our well known gallery.



We apologize to those who got all ready to go but did not know to where, now we have solved all the problems (we hope) and will be waiting for you from Wednesday, April 1 from 11 - 5, and on April 2-3-4-5 from 11 - 7.



Our efforts, a combination of the four above virtues were tried and not found wanting. Now we are just waiting for you to join and help us celebrate.


合 羽 摺 [かっぱずり]について


 合羽摺は、型絵染めの技法が発祥で、摺染めとしては正倉院に、衣服に施されている墨一色の「花鳥文様摺絵」が型紙を使用したとされ、現存しています。また、絵としても「吹絵紙[紙の上に切り抜いた型紙を置き、筆に絵の具を含ませ息を強く吹きかけ、形を表わした絵]」があり、その起源は奈良期[8世紀]に遡ります。 


 合羽摺という呼称は、延享年間[1740頃]には既に使われていて、木版画の「見当[版画を摺る際に紙を正確な位置・方向に置く基準となる目印]」が、18世紀半ばに発明され多色摺木版画が可能になるまで、木版で墨版を摺った上に、色版を彫り抜いた型紙を宛てがい、刷毛で絵具を摺込み、色彩を施す技法として、大津絵や浮世絵[いわゆる錦絵]が、盛んに作られていました。


 今日の、合羽摺版画は、これとは違い、型染めの技術を発展させ、型紙のみを用いた技法で、故芹沢金圭介[文化功労者・人間国宝]や故森義利[メリーランド州立大学名誉美術博士]らが、現代版画として完成させ、型染めと一線を画するために、その呼称を用いたものです。


 この技法は、型紙[和紙を数枚、耐水性・耐久性を持たせるため、柿渋で張り合わせたもの]を小刀で彫り、彫った部分に防染糊[糠ともち粉を捏ねたもの]を置き、型を剥がし糊を乾かした後、彩色用に彫った型で絵具[日本画で使う顔料]を、豆汁[ごじる-大豆を搾り取った液]で溶き、糊のない部分に刷毛で刷り込みます。絵具が乾燥したところで、紙ごと水に入れ、糊を洗い流しますと、糊があった部分には色が入らず、白く残り、形象が現れというもので、このほかにも、摺込み用の型だけを使う技法や、逆に摺込み型を使わない技法もあります。


 


 型紙は、中国では脆い麻紙を素材としていたのに対し、日本では薄く強靱な楮紙が生産され、補強剤の柿渋は、中国の桐油紙に較べ、柔軟で扱い易い上、狂いも少なく保存も利くため、平安末期[12世紀初]には、木版染めに替わって型染めの主流をなしています。また、防染糊も、中国で使われていた糊は、澱粉糊で水に溶けませんでしたが、日本では、鎌倉期[13世紀]に渡来した後、室町期[15世紀]に水に溶ける米糊の工夫がなされました。


この様な歴史からも、型染めの技法を駆使する合羽摺版画は、日本独特の技法と言えましょう。ただ、この技法が多くの日本の版画家や評論家にとって難解のため、また美術学校の講義もないので、制作をしている作家は数名しか居りません。


 


                                      高橋宏光


                                      


<参考文献>


版画事典


室伏哲郎著  東京書籍


プリンツ21 No.31「合羽摺技法」  長尾英司著  悠思社


合羽摺森義利 久保禎次郎編 叢文社


江戸小紋 岡正之祐著  岡巳株式会社


染織と生活 No.23 染織と生活社


染織の美 No.16 京都書院


原色染織大辞典 淡交社


広辞苑 岩波書店


正倉院校倉 京都国立博物館


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