額装

オーダーメイド(特別注文額縁)制作承ります。版画、絵画を中心に、各種額装のご相談に応じます。版画にはキャンバス・ペインティングのように決まった作品サイズはありません。そこで必然的に生じるのが「注文額縁」です。既製の枠に入れ、作品画面に合わせてマットを切って組み込むタイプや、作品のシートサイズを考慮して枠自体からサイズを合わせて作る特注額縁があります。額縁の太さ、形状、色、質感。さらに画面を囲むマットの幅、色、などなど。一つ一つが作品を引き立たせる大切な要素になります。

額装工程

下地

額縁の仕上げには箔を使うことが多くその下地には、胡粉(貝殻を細かく粉砕した物)に膠(兎膠や鹿膠など)を加えた物を塗ります。木地の種類や仕上げ具合や気候によって、膠の量、種類を変えます。塗りは4回から5塗り重ね徐々に厚みを付けていきます。この”塗り”を綺麗かつ丁寧に施すことが後の研ぎ、仕上げ、そして堅牢な額縁を作ること全てに影響してきます。
次に胡粉等で下地処理を施した物を1日おいて乾かした後に、水研ぎ(耐水ペーパなど)、から研ぎ(サンドペーパーなど)デコラティブな額縁の場合には彫刻刀で胡粉や石膏で埋まってしまった部分を彫り込みます。この作業が最終仕上げの出来映えに非常に影響してきます。

仕上げ

研ぎ上がった物に最終仕上げに応じて下地の処理を行っていきます。箔を押す場合には油押し、水押し(押した後瑪瑙磨き)の2種類があります。油押し(油箔貼り)の場合には下地をラッカーやウレタンなどで仕上げその上に箔を押します。水押し(水箔貼り)の場合にはボーロ(アシェッド)という特殊な泥を塗り、その上に水だけで押し瑪瑙で磨いていきます。最後に燻しをかけたり上止めニスを施し完成品となります。

額縁修復

額縁は常にむき出しの状態で飾られているため、当然傷が付いたり、経年劣化を起こし痛んできます。だからといって新しい物に交換するのではなく、古い物を生かし、修復します。欠けて無くなってしまった部分や経年でのトメ(額の角部分)の開き等を修復し補い元の額に応じた仕立て直しをします。
額縁には様々な素材の物があり中には修理をお受けできない場合もあります。
※鉄・ステンレス製の額縁、竿(モールディング)縁、など。

材木種類

ウォールナット チーク オーク マホガニー 黒檀 紫檀 ウェンジ タモ 楢 ヒバ セン メープル サクラ ヒノキ クルミ アガチス 米杉 バーズアイメープル(イタヤカエデ)マコレ etc...

低反射紫外線カットアクリルの概要

・低反射、軽量、紫外線カット、静電カットの機能を兼ね備えている。
・一般のガラスや、アクリル板に比べ反射率が低いために背景の写り込みが少ない。
・ガラスに比べ軽い。 (比重/ガラス=2.3 : アクリル=1.2)
・紫外線防止効果があるので作品の保護に最適。
・静電気が発生しにくいので埃が着きにくい。

以上のように低反射紫外線カットアクリル(低反射アクリル)は作品に対して
害を及ぼす紫外線を遮断し、作品の景観を美しく保持できるので
保存額装の上では欠かせないアクリルである。

※低反射アクリルをお求めの方はお気軽にご連絡下さい。
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